たまたま「イン・ザ・メガチャーチ」を読んで面白かったので朝井リョウさんのほかの作品も読みたくなり直木賞作品の「何者」を読みました。平成24年の作品なので13年前の作品になります。
就活戦線×SNS×裏アカ が軸となっています。
就活生5人の人間性をリアルとSNSで織り交ぜながら、主人公の拓人(たくと)の目線で描写されます。
光太郎:拓人とルームシェアしている。陽キャ代表で歌がうまい。
瑞月:光太郎の元恋人。まだ光太郎の事が好き。ちょっとメンヘラ。夢を追うより家庭の事情で就活先を変更する。
理香:瑞月の友人。意識高い系で留学やボランティア経験を武器として就活戦線を戦う
隆良(たかよし):就活を馬鹿にしている。が実はしている。知り合いの知り合い作戦で自己アピール。
拓人:主人公で4人を分析している。
拓人は斜に構えており一見冷静に分析をしているように描写されているのだが…。
SNSの黎明期(ツイッターが始まったのが2008年らしい)という時代性をうまく切り取っている。この時代にしか書けない小説。切り取り方が上手だと思う。
就活なんてあったな
ツイッターってあったな
SNS空間は無法地帯だったな
と、何十年後の日本人がみたらなつかしくなってしまうのではないか。
そこで人間がやっていることは
見栄をはる
人を見下す
経歴で武装する
陽キャで人の心をつかむ
妬みなのだが分からないように正論っぽいことをいう
そしてみんな自分は正しいと思っているし
一生懸命に生活をしている。
朝井リョウさんの小説は生生しいのだが。
小説なので起承転結
があるのだが。
「結」の部分はぐるんとめまいがした。
刃物を突き付けているとおもっていたのに刃物を突き付けられていたとは…。
あわただしく結末を迎えるわけでもなく、たんたんと終わるわけではなく
ボーっとしてたら殴られたみたいな最後だった。
これはおもしろいわ。
